入院中の隣人物語(その4)
『いびきが煩い』
入院しているとたくさんの人と出会いがある。
もちろんカーテン越しではあるが、色んな物語がある。
今日はイビキについて記載したいと思います。
入院患者は、けっこうイビキをかくひとが多いです。やはりそれは体調が悪いからだろうと思います。
あるお爺さんの話なんですが、その人はイビキが煩い人で、同室の患者さんも困ってるのですが…。(対策としては、別記事に記載してる耳栓が良いです)
ある時、その患者さんが先生に『先生、他の患者のイビキが煩くて寝れない』『部屋を変えてくれないか?それか、睡眠薬が欲しい』と話してました。
確かにお爺さんの隣にイビキをかく患者さんはいるのですが、そんなに(寝れないほど)煩い訳ではありません。
私は足下の患者さんなんですが、普通に寝れます。
そして、そのお爺さんは要望が通って、別の部屋に移動して行きました。(お爺さんの後に入ってきた患者さんは、隣のイビキが煩くて眠れないとは言いません)
ある時、患者さんが集まる事の出来るラウンジがあり、そこに来るお友達の患者とお話ししてたら、移動してきたお爺さんが、『隣の患者のイビキが煩くて眠れない、先生睡眠薬を下さい』と言ってると聞きました。
その隣の患者が私とお話ししてた患者さんなんですが、イビキが煩いのはお爺さんの方だよ、こっちも煩くて寝れないよ!と少し怒ってました。
そしてまたある時、私もとうとう、そのお爺さんの隣になることがあったのですが…。
夜中に冷蔵庫から飲み物を取ろうとした時に急に『煩い!』とお爺さんにしかられてしまってビックリしました。(どうも冷蔵庫の明け締めの音が気になったみたいで…)
そして、また先生が来たときに『先生、夜中に煩くて眠れないから、いつものアレ出しててよ』と言ってました。
厄介な人の隣になってしまったなぁ…と私は思ってました。
ある時、『ハッ!(゜ロ゜;』と私はある事に気付いてしまったのです。
そのお爺さん、みんなが集まるラウンジにお昼とかおしゃべりしに来ないなぁ。昼間もカーテン閉めて寝てるし…。
ん? んん! あれ? 昼間、寝てないか!(゜ロ゜;
そう言えば、あのお爺さん、朝御飯食べてそのあと寝て、昼御飯で起きて、そのあと寝て…夕御飯食べて、ちょっと寝て…。
おいおい!ちょっと待てよ、そりゃ寝れないだろ。
普通に考えて、昼にそんなに寝てて、夜に寝れるわけない!まわりが煩いのではなくて、寝すぎで寝れないだけなんじゃないのか?
生活のリズムを変えれば大丈夫なんじゃないか?
そう思ったので、まわりの患者にもその話しをしておきました。
後日、同室になった患者に『爺さん、昼にそんなに寝てて、夜寝れるわけないだろ!』と言われてたそうです。
確かに病院(入院)は暇ですが、何か見つけないと寝てたら、駄目な気がします。
入院あるあるの話でした。